ぶらんこ乗り (新潮文庫)
ぶらんこ乗り いしいしんじ

天才というのをモチーフにした小説というのはたくさん読んできたけれど、
今まで読んだ中で最も人間くさい天才がいた。
弟は必死で人間側にくらいつこうとして、
お姉ちゃんにしがみついている。
お姉ちゃんは普通の子で、
それでも天才の弟をとてもかわいがり、愛していた。
自分が大人になったら、
この小説に出てくる両親のようになりたいと思った。
名前が出てこないせいか、いしいしんじの小説には妙に感情移入してしまう。
早く次の作品を読みたい。