近藤勇白書(上)(下) 池波正太郎


時代小説は司馬だけしか読んでいなかったので、初の池波作品。
普通におもしろかったよ。
近藤勇という人は、良くも悪くも普通の日本人で、
普通には普通なりの生き様があったんだよ、っていうお話。
どうしても副長・土方の個性が強すぎて対比して見ちゃうんだけれども、
その土方ですらこの近藤という人間を愛していたというところに、
近藤勇という人物像が表れている。
燃えよ剣では近藤さんの死に様についてはあまり詳しく描写されていなかったんだけれど、
官軍側にその死を惜しまれるほどに偉大な人物だったんだなと思ってちょっと感動した。
でもやっぱりボクは土方が好きですよ。
だって絶対にああはなれないと思うから。ないものねだり。