戦場ヶ原

最近の更新頻度が高いのは察しの良い方は察するところでありましょうが、要するにそういうことですよ、多分。

ふと、兄貴の友達と麻雀をしたことを思い出した。
兄貴の高校の時の友達で、よくうちに泊まりに来て麻雀をしていたものだった。
9つ離れた兄貴の友達は愉快な人々で、
「この何も書いてないの何?」
とお決まりのボケをかます俺(当時六歳、悪気はなかった…はず)に優しく接してくれた。
その人たちが、三年ぐらい前だったろうか、何かの用事で久しぶりに我が家に訪れた。
ちょっとお酒を飲んで、折角だから麻雀でもしようかという話になったが、ひとり面子が足りない。
おお、ちょうどよかった弟よ、参加せい。
かしこまりつかまつった兄じゃよ。してレートは?
でかピンのさんろく。


っていうのは冗談だけどね。



………。



そんなこんなで麻雀をして、まさかお前と麻雀を打つことになるとはなーなんて言われたり、軽く負けたり。
二、三半荘しか打たなかったのでたいして負けんかったんですが、友達が帰ったあと兄貴から俺の負け分を渡されました。


「あいつが言ってた。お前からはお金取れないよ、って」


その時はそんなものかなって思ってたけど、今ならもう少し、あの時あの人が言ったことの意味がわかる気がする。
多分、少し恥ずかしいような、はにかむような笑顔であの人は言ったんだと思う。
昔からそういう笑顔が似合う人だった。
今でもあの人はそんな風に笑えているんだろうか。



もう慣れた、そう呟いた彼の声は自嘲と諦観で満たされていた。
こんな事になる為に今まで俺たちは勉強してきたんだろうか。
慣れないでくれ、怒ってくれよ、と言った俺に、慣れなかったらすごい痩せちゃうよ、と返す彼。
最近気がついたら仕事をやめる話か野球の話しかしていない。


なぁ、まだ詰めろじゃないだろう。
まだ、関ヶ原、か。