娼年 石田衣良
アジアンタムブルー 大崎善生
燃えよ剣 司馬遼太郎
・チョコリエッタ 大島真寿美
・ヴぁんぷⅢ 成田良悟


娼年があまりにもおもしろかったので、
石田衣良ってすっげぇおもしろいのな!うつくしい子どもも一気に読んじゃうぜ!」
って貸してくれた人に言ったら、
「おもしろいよね。でもうつくしい子どもはそんなおもしろくないんだ…」
って言われたので、30ページぐらい読んでうちの本蔵で眠っております。ぐー。


アジアンタムブルーはヤバイ。
どれくらいヤバイってマジヤバイ。
パイロットフィッシュ(処女作)と多少リンクしてる部分があって、
主人公はやはりエロ本編集者。
エロ本編集者にこんなに泣かされる日がくるなんて、誰が想像しえただろうか?
終戦のローレライぶりに涙がちょちょぎれた。


燃えよ剣はいい作品です。以上!
オレが語るべきことはもうないでしょ、この作品は。
殺人・切腹・強姦が当然のように横行しているこの時代が、
わずか150〜200年前の話だなんてとても信じられない。
きっと今から150年後にはマジでタイムマシンぶっ飛んでるっしょや。


チョコリエッタ見たい。
理由はよくわからないんだけど、大島真寿美の作品は好きなのだ。
思春期の少女がどうにかこうにかしてなんとなく吹っ切れた状態になっておしまい、
というのは今まで読んだ二作とも同じパターンなんだけれど。
それが好きというよりもなんというか、
大島作品の中に出てくるちょっとイタイ系の少女っていうのは、
今まで読んだ本では大抵が恋愛に逃げるかセックスするかによってどうにかこうにかなってしまうっていう話が多いんだけれども、
大島作品の少女たちはセックスとは関係の無いところにある人間らしさによって吹っ切れていくというのが好きなのかもしれない。
香港の甘い豆腐ではホモの男の子とお茶をするシーンや、
チョコリエッタの中では二人で暗い部屋の中で映画を見て少女が泥酔してしまうところで、
おっ、これはしてしまうのか?などと無粋な想像をしてしまったのだが、
そんなことはまったくなく展開が進んでいったことに安堵していた。
それにしても大島真寿美という人は不思議な少女時代をすごしていたのだろうなぁ。


ヴぁんぷはあまりおもしろくなかった。
吸血鬼らしくないお話とかもうどうでもいい気がする。
この作品はキャラに魅力が感じられない。
セリフ回しにも力が感じられない。
そろそろこの作風にも限界か。