水滸伝4・5 北方謙三 


死んだことが辛いのではないのだ。
残されていくから辛いのだ。
死んだ者は辛くはない。それはもう自然に帰ったものなのだ。


ずっとわかっていたことだった。
死んだことが哀しいのではなくて、残された人を見るのが辛いことなんだと。
でもそれが、自分が残される側になった時に本当にそう思えるのだろうか。
親しい誰かが死んだ時に、残されたことが辛いのだろうか。
ボクは誰かの為に泣けるのだろうか、それとも残された自分の為に泣くのだろうか。


梁山泊の主力が5巻ではたくさん討ち死にしていくという大きな転換点。
その人柄・能力・器からたくさんの人に慕われ信頼されていた揚志が死に、
致死軍を失格と言い渡されたがようやく自分の居場所を見つけることができた石舟も死に、
官軍はなんとか追い返すことができたものの二竜山と桃花山はどうなってしまうのか。
林沖が首領となることは決まったが、果たして林沖一人で収めることができるのだろうか。
王進が心変わりして梁山泊に加わってくれたら、二人で指揮していけるんじゃないかと妄想。
もともと二人とも禁軍の将校だから調練とかは上手いだろうし。
そもそも王進のキャラがすごい好きだからかもしれないけれど。
そういえば史進宋江はどうしているのだろうか。