修善寺どうでしょう その2

はい、えー、おはようございまーす
ざまーす
さ、いよいよ今回から本編に突入します!
ですねぇ、あのー、来ないっていう
来ませんでしたねぇ
ふてぇ野郎ですね
太いですねぇ
では、1月30日の午前11時、門前仲町の様子を覗いてみましょう




「何時集合だっけ」
「11時」
「いま何時?」
「11時」
「やぬっち(幹事)は」
「さぁ」
「連絡は」
「無いねぇ」
「ますらおさんは」
「仕事の連絡待ちで30分遅れるって」
「…」
「……」


「いま何時」
「11時20分」
「やぬっち(幹事)は」
「あと二十分くらいでくるって」
「ますらおさんは」
「トラブって一時間くらい遅れるって」
「…」
「……」


「ごめーん遅くなったー!」
「うん、お疲れ様。で、その手の肉まんはなんだい?」
「ますらおさんが一時間遅れるっていうから、じゃあ肉まん食べようって思って」
「…」
「……」


「行き先どこだっけ」
「鬼怒川」
「え?」
「え?」


「どこ観光したい?」
「別にどこも」
「え?」
「え?」


「じゃあ何したい?」
「温泉入りたい」
「それ以外には」
「酒飲みたい」
「それ以外に」
「温泉入りたい」
「…」
「……」


「わー、ライン下りだってー!おもしろそー」
「彼氏と行け」
「…」
「……」


「彼氏、免許ないし!」
「電車で行け」
「…」
「……」


そんな仲睦まじいやり取りを小一時間ほどしているとますらおさんが重役出勤なさいまし、竜・さいとー・やす・俺・やぬっち・ますらおさんの計六人で車に乗り込んで出発。
ニューなび子(ビッチ)をたよりに一路、修善寺(鬼怒川)へ。



「飯どーする?」
「サービスエリアで色々食べようよ!」
「おーらい」



「ここのサービス寄る?」
「まだ早くね」



「ここのサービス寄る?」
「ここしょっぱくね」



「ここのサービス寄る?」
「さっきのとこのが大きくね」


「この先のサービス寄る?」
「いいね」
「あ、もう高速降りるって」
「…」
「……」



「なんでiPodに落語家ばっか入ってんだよ!」
「え」
「やすのiPhoneにも落語家ばっかり入ってたよ!」
「え、うん、まぁ。なぁ?」
「あぁ。」



文字をひっくり返しただけのトリックアートの看板や、巨大迷路のしょぼい看板、3D恐竜館の怪しい看板をスルーしつつ、旅館へ到着。
うかれぽんちのように意気揚々と旅館に入っていく我々。
この時にはまだ、よもや我々が恐ろしき惨劇の主人公になろうとは、思いもよらなかったのであった。



次回、地獄の前夜祭!
わんこディナーの恐怖に、君は耐えきれるか
見つめあうさいとーの夕飯とますらお、その真意や如何に…